「立ち居振る舞い」の意味を考えたことがありますか?

所作とは、つまり「立ち居振る舞い」です。

立ち居振る舞いを意識し、所作を整え、きちんと動けるようにすることで、美しさと健康を同時に手に入れることができます。そして気品を身につけることができるのです。

何気なく使うこの「立ち居振る舞い」という言葉、その意味を改めて考える人は多くはないでしょう。しかし、この短い言葉に和の所作の要素が詰め込まれています。順に考えてみましょう。

「立ち居」とは立つことと座ること

まず、立ち居の「居」とは座ることを表しています。
居場所、居間、居心地…などを思い浮かべてみてください。腰を落ち着けている状態が「居」です。

つまり、「立ち居」とは立つことと座ること。

立ちの状態からいかに綺麗に座るか、座った状態からいかにスムーズに立つかは、床または畳の間に座ることが屋内での基本だった日本人にとって一日に何度も繰り返した基本動作です。

美しい「立ち居」は、しっかりした足腰の力と重心移動とを身に付けないとスムースに行うことができません。

 

「振る舞い」は、腕や手の動きと身体の回転

また振る舞いの「振る」とは主には腕と手の動きです。足元は動かさない上体の動き。そして「舞い」とは全身くるりと回る回転運動。

ちなみに舞踊(ぶよう)は英語では舞いも踊りもdanceですが、日本語では「舞い」は水平回転、「踊り」は垂直運動が基本なのだそうです。

 

つまり、「振る舞い」は、腕や手の動きと身体の回転。

和の動きではバネを効かしたり勢いをつけたりするのではなく、淀みなく流れるような動きを良しとします。
芯をぶらさず、体幹を安定させ、音もさせず風も起こさず、優美で流麗な動き。

立ち座り、腕や手の動き、振り向き回る動きなどを、意識して流麗にしていくこと、すなわち「立居振る舞い」を整えることが、和の所作の基本です。

「歩行」はもっとも大切な所作のひとつ

普段は筋肉や重心移動を意識して歩くということはないでしょうが、和の所作では着物や和装履物を履いたときに美しく歩ける方法を身に着けていきます。

「日本古来の歩き方」というと、手と足を同時に出す…と極端に捉えられがちですが、もちろん昔の日本人がそれほど不自然な動きをしていたわけではありません。手の振りというよりも重心移動と足の運びが重要です。

和の所作できちんと歩けるようになれば、日々の歩行によってお尻や太もも、足首の引き締め効果も期待できますし、第二の心臓といわれるふくらはぎと足裏の刺激により血流がよくなり、美と健康を同時に得られます。

美しい「礼」は信頼と尊敬につながる

日本人にとって礼は日常動作のひとつですが、きれいにお辞儀ができる人は何かにつけて得をします。ある意味では言葉以上に、感謝や尊敬、謝罪の気持ちが一瞬で伝わり、仕事でもプライベートでも人間関係を円滑にしてくれるでしょう。しかも、美しい。

礼には立礼と座礼があり、礼の深さもいろいろです。TPOに合わせてスマートに使えるようになりたいものです。

折る・巻く・結ぶ、は日本の文化と深く関わる日常所作

服でも小物でも、布や紙を折り、巻き、結んで使ってきたのが日本人。ボタンや接着剤は長い歴史の中でも例外的です。

何かと何かをただくっつけるだけではなく、想いを込めて結んだり開いたりする感覚は他の国にはなかなかない文化といっていいでしょう。それゆえに、折る・巻く・結ぶ…という所作にも美しさが備わっています。

結婚式やお葬式で袱紗(ふくさ)をさっとさばいて出す美しさ、風呂敷を何気なく結ぶ格好良さ、日常の些細な場面で紐を結ぶ手さばきのきれいさ・・・。

日々の所作を整え、品格を身につける

立居振る舞い、歩き方、礼、そして 折る・巻く・結ぶ といった指先動作などがきれいな人を想像してみてください。美しいだけではなく気品と威厳が備わっています。

それは単に見た目の効果ばかりではありません。脳も身体の一部であり、美しい身体の動きが脳を活性化するため、所作を整えることによって心が整ってきます。隙がなくなりアタマも冴えてきます。

品格を得るのに早道なし。日々の所作を整えることで品格も身について参ります。

よろしければ、リフィールボディでご一緒に。

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"和の所作" ボディメイクサロン
Refeel body 主宰 佐藤 令歩 Sato Reiho